ゆきやま

NOPE/ノープのゆきやまのネタバレレビュー・内容・結末

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

おもしろかったあ。
個人的にジョーダンピール監督作品の傾向として、恐怖の対象を曖昧にしないという印象(『Us』とか)があって、今回もハッキリクッキリ対象が映るし、なんなら対抗するしで、後半、ホラーじゃなくてアクションというか、人間の闘いになるのですが、そこまでの過程がハラハラドキドキ楽しめたので、満足です。

未確認生物ジャンルは、賛否ありがちですが、そんなわけで、私は楽しめました。

ゴーディ(チンパンジー)の逆襲の方が、むしろショッキングで、ひええって感じなのですが、人間と動物、人間と未確認生物との関係性というか、上下関係というか。信頼関係もしかるべきですが、何事も調子のっちゃいけませんよね……。

ホームセンター?の店員が、意外と頑張っていたのと、完全に強キャラの監督が作品求めすぎて、自ら向かっていくの、ほんま、そういうとこオモロイぞって感じでした。

未確認生物ちゃんに、喰われていく悲鳴とか風の音とか映像が、妙にリアルで、気持ち悪かったです(褒め言葉)。
今までは、UFO的なのは乗り物で、中にエイリアンがいるというのが固定概念でしたが、そうか、あれ自体が"生き物"というのは新解釈。食道にぎゅうぎゅう詰めになる人間エグいて。

主人公OJは、最初と最後の印象が結構ガラッと変わって、むしろ、未確認生物と遭遇してからの方が燃えている印象があって、根っからは強い人間なんだろうなあという印象ですし、妹もなんだかんだ、未確認生物の写真が撮れたことよりOJの生存の方が嬉しそうだったのが、勝因な感じしてよかったです。
2人でアイコンタクトするシーンは、感動すらしました。

未確認生物が上空で待機してたり、雲が動いていない演出とか、そういうドキッとするシーンが、本当に良きで、今後も監督の作品に期待です。