ゆきやま

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミーのゆきやまのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ずーーーっと結末がどう転ぶか不穏な気持ちになる映画でしたね…。

冒頭のカンガルーを楽にしてあげなきゃっていうシーンが、脳裏に焼き付いていたり、霊が居座るためには本体を殺すしかないという法則があるから、いつ、ライリーがミアに殺されるのかとヒヤヒヤしながら後半はドキドキしていました。

個人的には、ミアに感情移入するというよりライリーに感情移入していたので、なんかもうひたすら可哀想で頼むから助かってくれ……という気持ちで拝んでいました。なんか、不憫で守ってあげたくなるから、幽霊にも狙われてるのかしら……。

ミアもそうですか、ライリー役の人は、なんとまあ狂った演じ方がすごいなあと、みーんな怖くて凄いよ~~!

ミアパパも、はよお母さんの遺書見せてあげてよぉ……と思いながら、しかし、「Talk to me」で降霊パーティーみたいになっている様子は、いい感じに狂ってて良い演出でした。

冒頭でもふれましたが、車に轢かれたカンガルーのシーンや、ミアがみる悪夢など、ラストの展開がどちらに転ぶかヒヤヒヤドキドキする映画で、まあ上手く考えられたストーリーだなと思いました。

特に、ラストのミアが降霊される側になるシーンなんて、幽霊側からするとこんな風に見えているのか……という演出が、オシャレすぎて、ミアが孤独になっちゃった…とかライリーが助かって良かった…とかより、「はあ~~よくできているなあ~~」という気持ちで鑑賞を終えました。

途中、ミアママは自殺じゃなくて、ミアを愛してるんや、守ってくれてるんや、みたいな良い音楽と良い台詞で、感動の雰囲気出しておいて、やっぱりバケモンしか現れてなくて、現実は自殺の遺書もあるし、そのうえで本当のミアママはミアを愛していて、幽霊としては一切現れないし、なんなら幽霊側になったミアは、バケモン側になるしで、救いが一切ねえ~~って感じだけど、「Talk to me」で戻ってきた(降霊された)ミアの表情もそうですが、不思議と視聴している私も「戻ってきた……」という安心した気持ちになるのが、うまくできた演出だなあと思いました。
そりゃ、幽霊のみんな、戻りたくなっちゃうよな……。

音でドッキリ、急な登場でドッキリ!は、あまりなく、なんか、ずっと不穏で気持ちが重くて、ぬるぅっとしたホラー映画な印象でした。

ミアの部屋に、降霊した足舐め婦人が現れたときの「歌声」の音響がすごい急にリアルで、劇場内で誰か歌ってる?!って錯覚したので、すごい怖かったです。