しょっさん

ザリガニの鳴くところのしょっさんのネタバレレビュー・内容・結末

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

原作未読。

ザリガニの鳴くところ=生物のありのままで過ごす環境は、とても美しい描写で描かれていて、汚い人間社会との対比になっているんだと理解。

話の内容は、進めば進むほど、カイアが犯人だろという内容で、最後の最後まで、結局誰に殺されたんだ、カイアだろ...で、最後の最後で秘密が暴かれて、伏線がすべて回収される見事な流れでした。

カイアの強かさと、全てにおいて騙された人たち。それは騙されたんじゃなくて、ただ、ただ生物として必要なことをしたまでだった。いいじゃんね、いい話だよ(映画として)。

あとこれ、現代じゃもちろん駄目で、1969年という時代背景もあって、突っ込んで捜索ができないからこそなので、妄想vs事実の戦いにおいて、疑わしきは罰せずに落ち着いても納得の行く物語。

もしね、この事件が事故であった場合。ヤグラに、なぜ指紋も足跡も全てないのかを説明ができない。ことから、他人の介在が必要不可欠なところがツッコミポイントだった。そこがスコーンと抜けてしまっているから、見ている側として「やっぱカイアだろ」みたいになる。他にも物理的に他殺可能なメンバーは数名いるんだけど、彼らはそこまで深追いできる動機がなさすぎるから。 + 映画として、カイアが犯人じゃないとオチがつかないだろうの裏読んじゃう悪い性格が災いしてしまう。

だけど、ある意味、ちゃんとスマートにその方向で終わってくれてよかった。もう全然関係ないやつが殺してたり、本当に事故だったら、最悪の映画だった。

ということで、想像とは異なる美麗な湿地帯で、脈々と人生を紡ぐ魅惑の女性が気になれば、見てほしい。見れてよかった。