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ザリガニの鳴くところのmfgのネタバレレビュー・内容・結末

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「ザリガニの鳴くところ」

湿地と沼地
“湿地の娘”
辛くて哀しすぎる幼少時代(→大人になって知る辛すぎる後日談)
儚く美しい情景
儚く強く美しい詞
圧倒的孤独
純粋な愛と偽物の愛
変わるということと変わらないということ

世知辛い世界
(家庭不和(DV 一家離散 etc…)/いじめ/情より金儲けを優先するシビアな雑貨店店員(⇔真逆の信条を持つ店員妻は素晴らしき人格者!)/外の世界(学歴や仕事や地位や名誉等)を求めて約束を反故にしてしまった幼馴染(であり恋人 “羽根の男の子”)/etc…)

町の人々のデマのうわさ話…蔑み…
偏見による殺害容疑
→法廷における圧倒的不利な立場(デマのうわさ話に基づく先入観や決めつけによる四面楚歌状態な陪審員席)や証言者たちの酷い侮辱
人によってはありがた迷惑な制度とか…
何をするにも証拠だのなんだの(そして結局金)が必要だったりとか…
心許した新しい恋人はとんだ狼クソ野郎で またもや裏切られたり…
家柄とか世間体とか…



自身の置かれた酷い環境を憎むどころか深く愛し、どんなに心傷ついても その中で強く逞しく健気に賢く美しく誇り高く etc… 生きる湿地の娘の姿
人の悲しみを理解し受け入れる心 人格の美しさ高さ大きさ尊さ
(厳しい現状を打破する力…努力 才能 工夫 不屈の精神 湿地への愛/厳しい現状を嘆くのではなく 自身に与えられた全てをフル活用し道を切り拓いていく力/)
真に世に認められるべき 真に才ある 真に魅力ある人
人を変える力がある
(ex.シビアな雑貨店店員の変化)

(⇔恵まれた環境にある者ほどその環境に感謝できなかったり…(親から溺愛されておりながら家族嫌いだったり…))

→…けど実際酷い親だったり(町の評判や我が子第一で、汚点は全て他人のせい/法廷内での酷い侮辱)…そしてその子もまた最低だったり(まさに“やつはダメだ”“最低な野郎”/婚約者がありながら湿地の娘に手を出し、その情事について侮辱したり/“誰も君の価値を知らなくていい 俺だけで十分”という独占欲 所有欲 価値ある才を殺す考え方/ウソがバレた後の豹変(自身の罪に対する反省など皆無で 横暴で傲慢で不遜で…人間として最低の態度)/逆上して復讐したりとか…)…


人気者の開発業者男性の死
(やぐらからの転落死/消えた足跡や指紋/外されたやぐらの格子/上着に付着した赤い繊維/毎日肌身離さず着けていた“革ひもで結んだ貝の首飾り”の消失/)

湿地と鳥と貝
湿地:哀しい思い出あり…育んでくれた恩恵もあり…/“いつも横顔だけ見てきた長年の友達”
鳥:羽根/“羽根の男の子”/嬉しい時も…哀しい時も…/
貝:収入源であり…研究対象でもあり…/“心の殻”/“革ひもで結んだ貝の首飾り”/著作“湿地の貝”/

裏切られた者と裏切った者、心の傷は痛みわけ…?(裏切った側の激しい後悔 許しを乞う気持ち 償いの気持ち etc…)

トラウマが新たな不幸を引き寄せてしまうという皮肉



ハッピーエンド…?
・圧倒的不利な状況からの大逆転により無罪判決に!
・“本当に愛したただ一人の相手”と愛する湿地で生涯を共にし、穏やかな死を迎え…
・死後に明らかになる真実
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