タカシサトウ

ザリガニの鳴くところのタカシサトウのネタバレレビュー・内容・結末

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

  父の虐待により、家族が皆家から出てしまい、一人で湿地に住むカイア(デイジー・エドガー=ジョーンズ)が、殺人事件や恋愛を通して生き抜いていく話。大ベストセラー(未読)の映画化とのこと。

 唯一、ラストが、これでいいのかな、と引っ掛かる。(以下ネタバレ)


 このラストでなければ、もっとどうしたの、となるけれども。彼女が殺したのなら、テイト(テイラー・ジョン・スミス)が長年気付かない筈が無いのでは、とか、本当にばれないで出来たのか、とか。一方、生き残るために弱いものが強いものを食うこととか、自然に善悪はない、生きる為の懸命な知恵とあるように、カイアにとっては、それが自然と言えなくもない。

 それが、どうなのかがずっと残っている。でも、このラストよりも、過酷さの中を生き抜いて行ったカイア自身のことが中心なのだろう。

 全編を通して、湿地とそこに生息する動植物が美しく、カイアを演じるデイジー・エドガー=ジョーンズがそこにはまっていたと思う(2024.4.8)。