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劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)のDDDのネタバレレビュー・内容・結末

3.1

このレビューはネタバレを含みます

シティハンターの原作・アニメが大好きで、前回の劇場版も鑑賞した身。
前作はご褒美的な一作品だと思っていたらまさかのエンジェル・ダストが絡んだ新作がかかると聞き、驚き喜び劇場へと駆けつけた。
オープニングからCAT'S-EYEと共に仕事をするあたり映画ならではだったが、喫茶店の海小坊主が映画前作の展開を受け継いでいたり、新宿の風景は2020年代のものだったりと、映画制作現在にシティハンターをアップデートする試みは今作でも続いていた。
一方前半はお決まりの展開で、依頼人のお風呂を覗こうと仕掛けられた丸太などをかいくぐる、その罠の構成が恐ろしいほどに漫画であった構成と似ているあたりは、わかっている構成だった。

そこから海原の存在も明らかになってきて依頼人の真の狙いなどもわかってはくるのだが、依頼人が獠をねらう理由は決戦になってもあまりぴんとこなかった。
海原も登場して、積年の物語が語られるのかと思いきや、結局依頼人の死によって物語が集結、これはもしかして……と薄々考えてはいたが、ラストの「Begins」の文字にしてやられた。

シティハンターといえば、美人依頼人登場→敵役登場→バトル→勝利→おふざけ→Get Wild、という構文が決まっているので、エンジェル・ダストの絡むシリアス展開とは知っていても、まさか続き物だとは予想していなかった。海原との出会いからのワンカットでGet Wildという終幕にしてやられた衝撃で、普段は見ないエンドロール間も席を立てなかった(おかげでエンドロール後のワンシーンも見られた)。

数えたカットは1578。
ラーメンとか商品名出てる?とか別の意味で気になるシーンあり。あと、香の暴発はお決まりとしても、バズーカの暴発で落ちたコンテナに潰されて敵の兵士死んでない?とかおちゃらけシーンでその人物の動き繋がってる?と気になったシーンはいくつかあった。
逆にクライマックスでは、生半可な銃撃は弾が表面で止まり効かない敵に対して、心臓を狙って打った弾をもう一度狙って心臓を貫くという、「ドラえもん のび太と銀河超特急」ばりの超絶テクニックを見せたのは心躍った。

依頼人の真意がよくわからないとか、海原の手に渡ったエンジェル・ダストを捨ててしまった真意とか(テストで効果が確認できたから?)、次作に持ち越した疑問もあるし、そもそもいかに心身を異常に強くする薬とはいえ、打たれた銃弾を体外に排出するのはやりすぎに感じたり、後は意味のないルパン三世のカメオ出演とか、おいおいと思う部分はあった。
それでも十分に楽しめたし、次作も映画館に足を運びたい。
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