コーカサス

劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)のコーカサスのレビュー・感想・評価

3.5
アスファルト、タイヤを切りつけながらミニを飛ばして劇場へ。

前作の『新宿プライベート・アイズ』から3年、あの時ほどの胸の高鳴りはないにせよ、物語はついに最終章へ突入ということで、ファンとしては心なしか身が引き締まる思いだ。
それもそのはず、本作では獠の育ての親である海原神が強敵として現れるのだから―。

前作では、ありとあらゆる名曲をここぞとばかりに使い、我々を楽しませてくれたが、まさか本作もそうはいかず些か勢い不足は否めない。
だが、それも束の間、怒涛の後半戦は前作以上のハードなシティーハンター=冴羽獠を目にすることが出来る。
また個人的にはミニの活躍やパイソンのスナップロードアクションをしない描写が彼の愛車と愛銃への拘りを感じ、とても良い演出だったように思う。

そして物語は最後の戦いへと続く。
ここでスコアは何とも付けがたいが、もし最終章は全編ハードなシティーハンターであれば評価は高いはず。
敢えてギャグを封印したハードな世界こそ、今我々が求める“本来の”シティーハンターのように思えてならないのは私だけだろうか。

94 2023