セレブたちが乗る豪華客船が沈没して、漂着した先でセレブと船員たちの立場が逆転する話。
内容は明確に三部構成となっていて、とても見やすい。
1.ファッションモデルインスタグラマーと、売れない男性モデルの痴話喧嘩
2.彼らが豪華客船に招待され、セレブたちと交流。大嵐のあと沈没
3.島に漂着しての船員と立場が逆転したサバイバル
どうでも良いが、映画に出てくる豪華客船の八割は沈没してる気がするのは俺だけだろうか。ついでに言うと、残り二割は呪われてる。
豪華客船の客、全員「ザ・メニュー」のシェフから皆殺しにしてもらいたいくらいアクが強い。
なかでもアクの強いのが、資本主義の権化みたいなロシア人大富豪と、社会主義者を標榜するアル中船長(ウディ・ハレルソン)。この二人の泥酔対決は、中盤のクライマックス。
それより、特筆すべきは、第二部の沈没シーン。
俺がこれまで観た映画の中でダントツに
「ゲロ」
と
「逆流する大小便」
に力を入れている。「逆転のトライアングル」の「逆転」って、「逆流」も含んでいるのかと思わせるくらい、この部分の描写は異常にリアル。
大揺れする船内で始まるディナー。次々にもらいゲロするセレブたち。便器から噴出する大小便。武蔵小杉のタワーマンションでも、こんなクジラの噴水みたいな糞尿の逆流には遭遇しなかったと思う。絶対、ここだけ監督の趣味の時間だよね。
なので、食事中の鑑賞は絶対にオススメしないが、個人的には、チャレンジ精神のある映画館に「4DX」上映をやってほしいと願う俺なのであった。
それより、俺が最近観た
「バビロン」
「エブエブ」
「ベネデッタ」
「バイオレントナイト」
「ホーリートイレット」
そしてこの作品。
どれも劇中で「ゲロ」が出てくるんだけど、密かなブームでも来ているんだろうか。
それとも、見えない闇の力が「コオロギ食」みたいに流行させようとしてるの?
「いま、ウンコとゲロがオシャレ!」
そんな逆転世界がそのうち来てしまうのかと思うと、嬉し……いや、恐ろしい気持ちになる。
最後に、filmarksの「成分ワード」って機能。
この作品のあらゆるレビューでゲロゲロ書かれてるのに、「成分ワード」に「無人島」とか「セレブ」「船内」といったワードはあるのに、「ゲロ」も「ウンコ」も無いっての、それこそウンコじゃない?
というわけで、運営の皆さんには、「成分ワード」に「ウンコ」「ゲロ」「オッパイ」のトライアングルが正しく表示されるよう、お願いしたいです!
(おしまい)