やまぞう

クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのやまぞうのレビュー・感想・評価

3.5
デビット・クローネンバーグ監督らしい、内臓感満載のSFスリラー。

近未来。人類は、痛みの感覚が無くなり、細菌等に感染する事もないという生物学的進化を遂げていた。
そんな中、体内で新たな臓器を生み出す「加速進化症候群」だというヴィゴ・モーテンセン演じる主人公 ソールは、
アーティストとして、その臓器にタトゥを施し摘出するパフォーマンスショーで人気を博していた・・・。

“内なる美”に憑りつかれ内臓ショーに群がる人々・・・
てか、現代では“内なる美”とゆーと「清廉」「誠実」的な “心が美しい” と解釈することが多いと思うが、
この映画の世界では「内臓」。
しかも、突然出来た機能も用途も不明な新たな臓器が珍重されるのだ。
それってピノコ・・・いやあれは畸形嚢腫か?違うか・・・
それにしても、痛みを感じないからって臓器取り出したり、メスで足の甲をキリキリしたり、顔を切り刻んだりするパーティーとかもう狂気。

んでもって、主人公ソール(ヴィゴ)が使ってるベッドとか食事を補助する機械とか、解剖モジュールとか、
精密機械扱いなんだけど、すべてデザインが内臓&骨っぽくてグロい。
映画館の音響では、それらの機械が出す音がネチャついててキモイ。

個人的には、「ああ。クローネンバーグだなぁ~・・・」と、グロさも含めて満足だったのですが、
血とか内臓とかグロい映像や、メスでスパッと痛い映像などが苦手な方は要注意かと。
いやホント、うっひゃ~!!てなりますからw
やまぞう

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