どーもキューブ

喜劇 特出しヒモ天国のどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

喜劇 特出しヒモ天国(1975年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

森崎東監督山城一座のストリッパーたち!!


1975年作品。
脚本松本功、山本英明。
監督森崎東。

「Amazon prime」で見るシリーズ。このアマゾンの動画、東映のサイトがヤバいというツイートを見た。「Junk film」by toei(ジャンクフィルムバイ東映)だ。千葉ちゃんの「殺人拳2」がサムネイル。「1」じゃなく、「2」である事も好き。

見ると私が見たい東映エロス作品がほぼ網羅されていた。考えポチッてみて、最初に何見ようと思った。

先日亡くなった森崎東監督の本作。こちらは、日活ロマンポルノやら神代辰巳やらを調べていた時、まだまだこういうソフト化になってない作品がある事はわかっていた。

それから森崎東監督作品。なかなかソフトがない印象。「喜劇」ナンチャラで沢山シリーズ化、松竹作品でも量産、「ひょうきん族」でよくパロディコントをしていた。武、さんまのタケチャンマンのパロディコントだ。あとツィッターのミニシアターでの特集上映の時の熱狂的なツイートを散見していた。

森崎東監督作品全て未見。シネフィルさん大好物案件。

本作は、名画座や特集上映で選出される作品。本作の芹明香が凄いという記事を読んだ事があった。アマゾン鑑賞してみた。




うわあ!まずソフト化されない理由が分かった。

声が出せない聾唖の方が出る。なんか見たことあるなあと思ったら下條アトムだった。近所のラーメン屋に勤めていて、カミさんも勤めている。山城りんご社長が行くと女房にストリップを教えて欲しいとせがむ。子供が欲しいとのこと。そこで猛特訓。池玲子先生のもとタイミングと振り付けつけてなんとか教わる。このシーンは「ロッキー」のような変な高揚感があった。ていうかリアルがあったような気がする。

なんとかの為にお金が欲しい。やる。全ての原動力。

石井輝男の「恐怖奇形人間」がDVD化された今、なんでも出来そうだが。こういう絡みだからだせないのかなあ?!なんて思った。

神代辰巳の「一条さゆり濡れた欲情」「濡れた欲情特出し21人」とは当たり前だが違うストリッパーもの。

ストリッパーものなんて見たのこの2作品が私の初めてだった。

脚本は「不良番長」のコンビ山本英夫、松本功。そして出演は山城新伍。そうこのコンビの力が強いなあ。森崎監督なんかわからんけどね。適度に感情が盛り上がると黒みがかる感じあり。

喜劇だけにお話しはしっかりしてた。だがオムニバス形式丸出し。

とある関西のストリッパー小屋。そこに山城新伍がひょんなところからストリッパー小屋の社長になる。さてどうなることやらみたいな話。

山城新伍は、池玲子のヒモ。山城新伍のちゃらんぽらんさは、やや抑え気味。だけど山城新伍ってやっぱり改めて凄いなあと。私の子供の頃は普通に司会者だった。が、その位置も肯ける。やり尽くしたような何か突き抜けたいやらしさ、明るさ、根あかさ。シリアスさはないが、この憎めないキャラクターで現場からも好かれた事だろうなあ。テレビの司会なんて楽勝だったんじゃなかろうか。
山城新伍は、テレビで映画の話するととめどなく作品名と俳優名が出てきた時、本物だと子供ごころに思っていた。

池、山城の離れ方も面白い。池玲子の板に付きすぎる感じが末恐ろしい。

さらに上をいく絵沢萌子必見。先輩風を吹かす嫌みな先輩といういかにもロマンポルノで18番のような演技が本当に素晴らしい。もちろん喧嘩要因。おらあっ!と殴りかかる感じがガチですごかった。先輩風エピソードを是非ご覧ください。一方ステージシーンの絵沢スマイルの素晴らしいこと。もえこだけに萌ます。

本作の面白かったとこひとつ。やはり芹明香の凄さ!

いやあ素晴らしい名演だったなあ。お酒のみのストリッパーなんだが、絶えず裸で服を着ていてもすぐ脱ぎ捨て、酔っぱらいだけに、やること無茶苦茶。服着てるの探すのが難しいくらい。ずーっと酔った喋りをしていてだらしなさ極まり。凄い女優さんだよなあ。

祭の時に河にぷかぷか浮かび、裸体灯籠流しシーン必見。

「気持ちええでぇ~」

と裸であの声で言う明香さん。全女優必見!グデングデンの舞いをぜひ!目に焼き付けて!今こんな女優さんいないよね。AVでもいなそう。

ローボイス
自暴自棄
細い目
芹明香の演技を是非ご覧ください!

そしてその芹さんのヒモにタクボンこと川谷拓三。警察からヒモになったタクボン。冒頭からがなり散らしているが、ラストまで素晴らしい熱演。人相がはじめと終わりで変わってます。ラストの顔、ちなみに凄いです。

カルーセル真麻もサラリと川地民夫と実は男に恋した展開あり。ああいう喧嘩シーンのどさくささは凄い。

ストリッパー小屋のオムニバス映画にも見えます。各女優の一つエピソードのつなぎ映画でもありました。
そこにストリッパーの巡業やら旅巡業やらガサ入れやらがある的な喜劇。

冒頭から恐ろしほど念仏を唱える殿山。
本作の諸行無常キャラ。騒動を捉える殿山ラップのように染みてくる素晴らしさ。



さて
森崎東監督
山城一座のストリッパーたち!!
是非ご覧ください!
お薦め致します!

2020年自宅ベストスリーランクイン!!

次回予告
「トルコ渡り鳥」(これもみたかったやつ)
「ポルノの帝王」
「ポルノの帝王失神トルコ風呂」
を予定。だが未定。帝王シリーズの梅宮辰にいシリーズも潤沢フル装備!
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