けーはち

イップ・マン 立志のけーはちのレビュー・感想・評価

イップ・マン 立志(2021年製作の映画)
3.0
ドニー・イェンのシリーズとは無関係。定番時代劇と化したイップ・マンの若き香港留学時代を描く。主演は幼少期からジェット・リーの息子役を演じる天才格闘子役イメージが強いシェー・ミャオ。シャーロック・ホームズにより「バリツ」として知られる英国の格闘技バーティツの名手である英国系ギャングと対決する壮絶な死闘が何よりの見どころ……ではあるのだが、アクション下手な人の挙動をカッコ良く誤魔化すが如くのハリウッド風のハイテンポでチャカチャカしたカット割りが勿体ないし、ストーリーも若きイップ・マンが正義感の独り善がりで周囲を傷つけるくだりが中盤まであり、そこから結局個人の武術と人脈で何とかしてしまうので、個人の限界に悩んだり正義を押し通すことで傷つく人がいる矛盾や葛藤を昇華した再起の物語に見えない部分が惜しい。