このレビューはネタバレを含みます
親友のアイデアがロクでもなさすぎて、完全にお前のせいやないか！ってちょっとムカついた。
けど、映画自体はドラマ部分も含めてよく出来てたと思う。
アホな若者が自らの過失でとんでもない状況に追い込まれる系のスリラーって結構あるけど、そういう映画って大体、表面的なスリルやグロ描写で安っぽい話になりがち。でもこの映画は単にスリルだけでなく割と心理的なドラマの方にも重きを置いてて、その点が好感持てた。
パルクールの人とかがよく、ビルからビルに飛び移ったりとか、凄い高さの建物の縁に片手でぶら下がったりとか、そういう一歩間違えたら確実に死ぬ系の動画をSNSとかで上げてるけど、ああいうの見ると、この映画の主役二人の人物像もまあまあリアルやなと思える。
アドレナリン出してないと満足できないネジ飛んでる系のリアルなアホ。
メインストーリーはもちろん生き残って助かる事なんやけど、そこに父親との和解っていうサブストーリーがただの味付け程度じゃなくて、しっかり話の芯にあるのが良かった。
俺、最初、ヒロインの父親のこと、
「死んだ旦那のことそんな悪く言うなよ、デリカシー無いヤツやな…」ってちょっと反感抱いてたんやけど、話が進んでいくにつれ（旦那の不倫とかが明るみになって）、割と人を見る目あったんやなって分かって、
「ああ、親父すまんかったな。これはちゃんと和解しなアカンなぁ…」
ってなった。
これ完全に劇中の娘と同じ心の動きやんな。おかげで凄い応援しながら観れたわ。
こんな限定された空間やのに、割と展開も多くて、盛り上げ上手な映画やった。
