洋画好きのえび

イコライザー THE FINALの洋画好きのえびのレビュー・感想・評価

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
4.5
「レベル4はやめた方が良い。お前も、この場にいる誰も望まない。」

最強の正義の処刑人、ロバート・マッコールが帰って来た!!!前作イコライザー2から5年、待ちに待ったイコライザーの続編です。IMAXで観てきましたが大正解でした。黒を効果的に使った映像はIMAXでこそ真価を発揮するのでは無いでしょうか。

今度の舞台はアメリカを離れ、イタリアのシチリア、ローマ、そして海辺の街アルタモンテ。なぜマッコールさんがイタリアに?というところもストーリーの要になるのでそこはネタバレ回避の為に語りませんが、マッコールさんはとある理由でアルタモンテにしばらく滞在することになります。小さな街故に、町民全体が家族のような温かな街。徐々にマッコールさんもアルタモンテの町民に溶け込み、まるで家族のような関係性に。そこで初めて、マッコールさんは心の安らぎを得る。その様子が時間をかけて描かれます。
前作までは、マッコールさんの高い戦闘力と正義への強い思いがメインに描かれていましたが、今作は年老いたマッコールさんの内面にフォーカスされた新しいテイストの作品になっていました。しかし、それがなんだか嬉しいのです。過去のイコライザーを観続けてマッコールさんの抱える心の闇や過去を知っている観客こそ、そんな風に感じられるかもしれません。

しかし、本作はそれだけでは終わらない。マッコールさんはやはり最強だった。本作の敵はローマからナポリを牛耳るイタリアンマフィア。そんな彼らにマッコールさんの正義の鉄槌が下る様は圧巻。敵に向かってハンズアップで軽いステップで近付いてからの…瞬殺!!!!前2作に比べてアクションシーンは大幅に減っていますが、マッコールさんの戦闘スピードはむしろ上がっているような気が… そして、醸し出す雰囲気がより得体の知れない恐ろしいものになっている。これはマッコールさんが年齢を重ねたことによる貫禄なのかもしれません。さらに、口でやり込めることも上手いマッコールさんですが、今回も絶好調。冒頭のセリフが私の大のお気に入りです。

前2作よりもマッコールさんの内面に踏み込んだ本作。ロバート・マッコールという1人の男のファンである私には、大満足の一作となりました。

P.S. マッコールさんのヤバさを実感し、「明日奴を殺るぞ!!」と意気込みながらもみんなで輪になってパスタを立ち食いするイタリアンマフィアがちょっと可愛かったです。どんな時でもパスタは食べるんだね。