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イコライザー THE FINALのマクマーフィのレビュー・感想・評価

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)
3.8
胸熱。

デンゼル・ワシントンとアントワン・フークア監督の仕置人シリーズ「イコライザー」の3作目。本シリーズのベースには2012年に亡くなった名匠トニー・スコット監督とデンゼルがコンビを組んだ傑作「マイ・ボディガード」(2010)がある。

「マイ・ボディガード」の主人公クリーシー(元対テロ特殊部隊)が、本シリーズのマッコール(元CIA工作員)に引き継がれたことがサイコーに嬉しかった。

上記2作は、別作品なのにキャラクターと大まかなプロットがほぼ同じ。どちらも過去の闘いで心に傷を負ったひとりの男が極悪人どもに立ち向かっていくストーリー。

見どころは、悪人どもを容赦なく斬殺していくビジュアルと演出。デンゼル演じる主人公の内面も含め、死のイメージを強烈に意識させ、普段の生活で見せる優しさが心を打つ。

ちなみに、ジャンル映画の「舐めてた相手が実は殺人マシンでした」(ギンティ小林氏命名)は、主人公の表裏のギャップがとても重要だ。

さらに今作は「マイ・ボディガード」で誘拐される少女ピタを演じたダコタ・ファニングとデンゼルが18年ぶりの共演。また、舞台はイタリアのナポリだが、原作小説「マン オン ファイア」も富豪の子息や政治家の誘拐が多発していたイタリアの設定になっていた。

そんな関係性やトニスコへのリスペクトぶりでも胸が熱くなる。ありがとう、デンゼル。