ひでやん

GOのひでやんのレビュー・感想・評価

GO(2001年製作の映画)
3.9
在日韓国人の杉原を演じる窪塚洋介の魅力が溢れていた。

民族学校時代の悪友、ウォンス役を演じた新井浩文は逮捕された報道のあとに知ったんだけど、本当の在日だった。在日の芸能人 ってネットで検索すると、たくさん名前が出てくる。それを見て、へえ、そうだったのか、と思ったあとに、で?だからなんなんだ?て気持ちになる。本人は口にしないし、テレビで在日ってのは、触れちゃいけないタブーになっている。在日と知っても特に何も変わらないが、もし自分の周囲にいたら、なにかしらの壁を感じるかもしれない。

そんな在日韓国人のボーイ・ミーツ・ガールを描いた本作、杉原と桜井の二人でいるシーンが印象的。白い線をたどる遊び、小学生の頃、帰り道でよくやったな。

学校の門の柵を何度も飛び越えるシーンがあるが、その門は、国境を表しているように思える。こっち側とあっち側。

ラストシーンの杉原の叫びは、熱いもんがあった。どんな名前でも、なに人でも関係ない。円をぶち破って、国境を越えた。
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