まっつぁんこ

レジェンド&バタフライのまっつぁんこのレビュー・感想・評価

レジェンド&バタフライ(2023年製作の映画)
3.8
東映の70周年を記念する大作時代劇。
尺は3時間近いが人口に膾炙した話が中心で長さは感じない。
でも観終わってさすがに疲れた。
描かれているのは天文18年(1549年)の濃姫の輿入れから1582年本能寺の変まで。
30数年のごく一部をかいつまんで描くだけでこの尺になった😆

信長と濃姫の話は何度も映像化されている。
一番印象に残っているのは大河ドラマ「国盗り物語」
高橋英樹が信長で濃姫は松坂慶子。
光秀は近藤正臣だった。

本能寺の変で信長と共に戦って亡くなるストーリーの作品も記憶に残る。
ところが、実際には濃姫の記録はほとんどない。
戒名もわからないのである。
色々な小説も映像作品もほぼ全てがフィクション。
逆に云えばどんなストーリーもありということ。
本作は信長と濃姫の関係がストーリーの本筋となっている。

帰蝶(濃姫)の生誕は天文4年(1535年)とされている。
冒頭の輿入れの時は14歳ということ。
信長は2歳違いでたぶん16歳かそこら。
そんな二人の新婚初夜が描かれる。
実際の年齢を頭に入れて観るとまた興趣が湧くというものである。

映画の最初のシーンは、なぜかトノサマバッタとオオカマキリが映される。
そしてすぐに輿入れのシーンとなる。
輿入れは春(3月)だからそんな虫がいるわけがない。
これから始まる話は絵空事だよとの宣言だったのだろうか? 😆

他にもある筈の無い描写があったけど目くじら立ててもしょうがあるまい。
木村拓哉の信長として変貌や、綾瀬はるかの体術や馬上姿を楽しめば良い。
なかなか良い仕事をしていたと思う。