エゴイストのRのネタバレレビュー・内容・結末

予告編からとっても楽しみでやっと観に行けました。
何か大事件が起こるわけではなく淡々と進んでいくが、水面下の感情は喜びも悲しみも大波のように荒れている感じがした。
派手な演出や観ている側の心を後押しするような音響もないが、引き寄せられる。
その人の人生を覗き見している気分になり、生活音やボソボソと話す声が妙に心地よかった。
キャストの配役が最高で、本当にみんなそこに生きていた。
何かのインタビュー(舞台挨拶の映像かな？)で、浩輔がお母さんにお金を渡すシーン、本当にお金を受け取りたくなるまでもらわないでと指示があったようで、最終的に受け取ることとなった決め手のセリフの＂なかったことになる＂という一言を絞り出す浩輔で切なくて、最高にエゴで、自分のことしか考えられない身勝手さに胸が苦しくなった。
それから男性同士のベッドシーンをあんなにはっきり観たのは初めてで、これ大丈夫？！とさえ思ったが、役者魂といったら陳腐に聞こえるかもしれないけど、覚悟を感じた。
月並みな言葉だが、愛って結局なんなのか、エゴの塊が愛なんじゃないのか(愛は見返りを求めないと言うけれど、真の意味で、見返りを求めない、なんてあり得るのか…と個人的には思ったり、、、)なんて考えさせられました。