このレビューはネタバレを含みます
スピルバーグが、いかにして世界で知られる名監督になったかまでを描かれる作品と勝手に思っていたが、それよりもっと前のルーツやバックグラウンドを知ることができる映画だった。
冒頭の、初めて映画を観て目を輝かせるシーンは、こちらも心が踊るようなワクワク感があった。
自由で芸術的な母親だからこそ、あんな幼い少年にカメラを渡す発想があるのだと思う。
母親に関しては身勝手な性格と言動でありながらも、そこさえ魅力的に感じてしまう美しさがあった。
パパの表情が切なすぎて、夫にしたい人と好きな相手は違うのかなぁ…なんて感情的になってしまった。
また、プロムで流した映画が印象的だった。
自分の意図とは異なる捉え方をされるのもまた、芸術であり、そこに正解も不正解もないのだと考えさせられる。
芸術(自分のやりたいこと)と家族の板挟みになることはおそらく多くの人が経験することであり、それを貫き通せるかがいわゆる天才と凡人の違いなのかなとも感じた。
それにしてもパパ、ママ、サミーの3人が特に素敵すぎる！
そしてラストの地平線をズラす演出、オシャレでとっても好きです！
スピルバーグ監督の映画を色々見直したいなと思いました！
