記憶に新しい#MeToo運動。記事になっても誰も反応しないことの方が怖いと話したミーガンの不安に反し、大きなうねりを起こしたこの問題。ハーヴェイ・ワインスタインの罪に加え、加害者を擁護する法のシステムにも問題があることを、この映画は描いていた。
直接的な描写はなかったけれど、音声だけでみえたワインスタインと女性とのやり取りは非常に生々しかった。縋るようなお願いするような、それでいて執拗でとても強引なワインスタインのあの口調···本当に気持ち悪かった。
その気持ち悪さを恐怖を直接受けた多くの女性たち。示談に応じるしかなく沈黙するしかなかった彼女たちが、当時の事について語るだけでも凄く“大変”だったろうに、その中でオンレコを了承するなんて。どれ程の葛藤があっただろうと想像したら、涙して受け止めたジョディとミーガンと共に、私も自然涙が零れた。
2017年ニューヨーク・タイムズ紙が、数十年にわたり多くの女性から夢を奪い声を奪ってきたハーヴェイ・ワインスタインの蛮行を告発するまでに、一体何があったのか。
これは、#MeToo運動の始まりを知れる映画だと思う。
# 9_2023
