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隣人X 疑惑の彼女のmityのレビュー・感想・評価

隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)
3.5
惑星難民X。人間に擬態し、人間を決して傷付けることがないXの正体を暴こうと躍起になる週刊誌記者たち。暴いたからといって何なんだろうと思う。民家に押し寄せる姿はやっぱり醜いし、何かもう魔女狩りみたいだったな。

スクープを撮るため、良子に近付いていく憲太郎。怪しい者じゃないと言いながら名刺を見せる憲太郎のその眼はギンギンに開いていて、その必死さがもう怪しいし、もう怖かった。そう、スクープに必死になってる人間は怖いなと思う。手柄の為に後先考えず一直線で、報道の自由を盾にただ売上の為に必死で。憲太郎の場合、個人的な理由はあったものの、自分の為に他人を曝したという意味では同じだなと思った。あの時の胸の痛みが抑止力になったら良かったのに。

良子と共にX疑惑をかけられたリン・イレン 。憲太郎が良子にターゲットを絞ってほぼ放置だった中、徐々に近付いていく拓真との距離。互いに音楽を聴かせあったり、不安をぶつけたり。仲睦まじい良子の両親のように···その願いが込められているかのようなふたりの始まりだったなと思った。

ラストに明かされる隣人Xの正体。特に驚きはなかったけれど、自覚の有無に関わらず、何か平穏に暮らしていけたらいいなぁと思ったよ。


#お家映画_22
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