ひろ

奇人たちの晩餐会のひろのレビュー・感想・評価

奇人たちの晩餐会(1998年製作の映画)
3.9
上映当時、ヨーロッパ全土で1000万人動員するという史上第2位という記録を打ち立てた1998年のフランス映画

たった80分足らずのコメディ映画がヨーロッパ全土で大ヒットしたっていう事実がすごい。元々舞台劇だったらしいから、ほぼ1つの部屋でのシチュエーション・コメディ。ひたすら会話だけで笑わせるという脚本が全ての作品。脚本の完成度の高さからハリウッドリメイクもされている。

バカを笑い者にするという悪趣味なブラック・ユーモアだが、ただ笑い者にするだけの物語じゃないから面白い。それにしても、ピニョンのバカさ加減には笑わされる。終始ブロシャンとの漫才みたいで楽しかった。

ヨーロッパ全土で大ヒットしたとはいえ、日本人の誰もが笑えるかといったら自信がない。こういったエスプリが効いた笑いっていうのを笑えるかどうかは、観る日本人の好みだからなんとも言えない。

それでも脚本は素晴らしいから、日本でも舞台化されてるし、セザール賞で脚本賞や主演男優賞を受賞したのは伊達じゃない。不満があるとしたら、個人的に大好きな女優カトリーヌ・フロが単なる脇役だったことかな。
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