ひろ

パッドマン 5億人の女性を救った男のひろのレビュー・感想・評価

4.0
監督・脚本をR・バールキが務めて製作された2018年のインド映画

女性の生理のことを穢れと言っていたインドの文化。生理中の女性は外で過ごさないといけない。それを女性も当たり前と受け入れていた。汚れた布で生理処理をしていた妻を見たラクシュミは、妻にナプキンを購入してプレゼントするが、高額なナプキンを買ったため断られる。そこで発明好きのラクシュミは、自らナプキンを製作しようと試みるといった展開

イスラムの文化だと言い、受け入れない男性が多いが、女性軽視の文化は現代にはあまりにもそぐわない。しかもあからさまに健康に悪いのに、ナプキンすら恥ずべきものという概念。妻に健康でいてもらいたいという純粋な気持ちでナプキンを作り始め、狂ったと村人に罵詈雑言を放たれても諦めなかったラクシュミ。世界に認められたインドの女性権利に変革をもたらした男ラクシュミ。すごくかっこいい。妻のためから、インドの全ての女性のために発展していく。どこまでもまっすぐなラクシュミの信念は尊敬してしまう

女性の立場になって物事を考え、インド女性全体の幸せの形を模索する。相手の立場になって考えるのすら難しいのに、異性の立場になって考えるってのはなかなかできることじゃない。先進国なのにダントツで女性の社会進出の低い日本。これはかなり恥ずかしいデータだけど、全く改まる気配がない。国会は男だらけ。なんなら爺さんだらけ。そりゃ弱者に寄り添った法案なんかできないわ。ラクシュミの爪の垢どころか爪ごともらって飲んでもらいたい

ラクシュミ役はインド映画の大スターであるアクシャイ・クマール。国連でのスピーチのシーンがよかった。インドの大スターって日本と違ってイケメンとか関係ないからいいね。もちろんインド映画なので、作風に関係なく歌と踊りも登場します。ここら辺はインド映画を見慣れると気にならなくなります。ツッコんでたらきりがない。インド映画の尺の長さはこういった脈絡のないシーンのせいなんだけど、これがインド映画なんで仕方ないのだ。この作品は事実を基にしてるし、ナプキンを題材にした映画で1番面白い。まあ他にナプキンを題材にした映画を知らないのだが
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