ギズモX

エアポート2022 ザ・トップガンナーのギズモXのレビュー・感想・評価

4.0
【便乗映画は滅びぬ!何度でも蘇るさ!】

『トップガン』の便乗B級映画『トップガンナー』の続編。
製作はもちろんあのアサイラム。
前作『トップガンナー』は、本家がコロナ禍による公開延期を重ねたことで世に送り出すタイミングを完全に間違え、肝心の中身もアメリカ空軍パイロット候補生が迫り来るロシア軍をチマチマと撃退するというそれはそれはショボい内容だった。
本国アメリカでは「銀河系の全生物が目にしたことのないレベルで酷い」とボロクソに叩かれたほどだ。
こうして天からも地からも見捨てられた『トップガンナー』は、単なるクソ映画の一つとして人々の記憶の彼方から忘れ去られる…はずだった。

普通なら続編なんて言葉は大ゴケした時点で出てこないだろう。
しかし、話題作が公開されたらすぐに便乗映画を制作し、毎年毎年『アルマゲドン』だの『デイアフタートゥモロー』だのとB級映画を量産し続けているアサイラムにとっては、このようなハプニングなどへでもない!
「もう一回遊べるドン!」と言わんばかりに『マーヴェリック』劇場公開に合わせてまさかまさかの次回作を送り出してきたのである!
これには本当に驚いた!
アサイラムの不屈の精神を感じる!!

映画のコンセプトもパイロット候補生による成長物語から
「とある旅客機に爆弾が仕込まれた上、墜落させようと無人戦闘機も襲来してきたよ!」
といった『スピード』『エグゼクティブデシジョン』に戦闘機同士によるドックファイトを混ぜたら面白いんじゃね?なパニック系の物語にシフトチェンジ。

機内で爆弾が爆発したのに無傷&無反応な旅客機だったり、仕込まれてた爆弾を外に放り投げて戦闘機を撃墜したりとツッコミどころ満載!
ラストは『シャークネード2』のセルフオマージュ!
そうだよ、これこれ、こういうのが欲しかったんだよ!

アサイラムらしいぶっ飛び感が戻ってきた作品じゃなかろうか。
このままシリーズ化してほしいな。
中身以上に存在が嬉しい映画ってたまにあるよね!
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