ちょうど卒業式シーズンなので観てみました。
都会から離れた静かな田園風景に囲まれる地域にある高校の取り壊しが決まり、少年少女は卒業しそれぞれの道に一歩踏み出していく話。
とても複雑で繊細で良質な人間ドラマが描かれていた。『14才の栞』あれはドキュメンタリーだけど、それに負けないくらい超自然体な若手の俳優達の演技が良かった。
朝井リョウ原作のお話って何処となく影を感じるものが多いように思ってたんだけど、『少女は卒業しない』はそこまで身構えなくても観られる。
河合優実ってなんであんなに普通が美味いんだろう。いい意味で人の多面性がよく現れてるというか、友達に対して恋人に対して家族に対して向ける目ってそれぞれ違うのを観てる側に違和感なく伝えるのが上手いというか…。
派手すぎず地味すぎず等身大で演じてる感じが良いよね〜
前半場面場面で長いなと感じるカットはあったけど、後半にかけては全体的に世界観を崩さずに纏まっていて、エモさで畳み掛ける展開も良くて終わり方も良かった。
あのワンシーン•ワンカットで全て理解できるようになってるのも素晴らしいと思った。
体育館での窪塚愛流の目良かったなー
総じて良作って感じなんだけど、生徒同士の掛け合いや距離感、行動の節々から青春が溢れ出していてエモーショナルオンパレードなんだけど、狙ってやっている筈なんだけどいやらしい感じがなくてそれが作品をより引き立てている。
ずっと学生のままでいたい、早く卒業したいって思うのは人それぞれだけど、次の段階へ一歩進むことで少しずつ大人に近づいていくのかなって思う。
大人になっても出会って育んで別れての繰り返しなんだけど
思い出の場所がなくなっても忘れたくない思い出は記憶の中に必ずあるから大丈夫。
とりあえずは前に進んできっとまた思い出すから
でもやっぱり寂しいもんは寂しいんだよな〜
あ、この藤原季節どタイプだわ。