老人の同窓会をぼんやりと眺めているような120分だった。エディ・マーフィーも60才を超えて動き回れるわけでもなく、疎遠だった娘とのやりとりも「大人になりきれなかった子どもオジさん」の成長を今さら見せられているようで、なんだか侘しい気持ちになった。
まだまだ遊び足りないと、スクリーンの向こう側も見ている俺らもそんな気概はモチロンあるけど、現実では誰もが年をとり、思い入れや過去の記憶と接続し辛うじて息をしているだけの娯楽だった。あの音楽が流れ、懐かしさで繰り返される怠惰な感情しかここにはなかった。
今さらシリーズに放り込まれたジョセフ・ゴードン=レヴィットとケヴィン・ベーコンはとても良く、いまだ現役バリバリで仕事をしている役者の強さみたいなのは嫌でも感じた。