Punisher田中

機動戦士ガンダムSEED FREEDOMのPunisher田中のネタバレレビュー・内容・結末

機動戦士ガンダムSEED FREEDOM(2024年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

繁忙期だが、仕事どころじゃねぇぞ!ってことでガノタの親友と池袋グランドシネマサンシャインで開催された0:15のDolby上映にて鑑賞。
seed destinyが完結から18年ぶりに描かれる続編。
正直言って素晴らしい!!!
...と言いたいが、個人的にはう〜んとも思ってしまい、どうにも手放しには楽しめなかった。
あまりにもぶっ飛びすぎた終盤の展開がてんでダメだった。
SEEDをリアタイで追っていたファン達を全力でブチ上げようとする展開の数々には確かに目頭が熱くなったし、アツいにはアツい。
しかし、倍速か?と思うほどのスピード感ありすぎる戦闘シーン(マジで何やってるかサッパリわからん)やスパロボ化してしまった兄貴のミーティアが挿入されるシーンには冷めた感情が露わになってしまう。
なんだかんだリアルロボット寄りで進行していた筈のパワーバランスも完全に振り切り、あれほどに重かった戦争で愛のセリフをベタに叫ぶ主要キャラクター達を前に「あの頃のSEED」とは?
と疑問を呈さずには要られない。
それを成長と呼ぶなれば僕はまだただの厄介クソガキかもしれないが、だったらドラマをもっと濃くしなければならなかったのでは。
僕が個人的に最高だったのは「出撃インパルス」のBGMと共にカタパルトを射出するデスティニーとインパルスの姿を捉えたシーン、デュエル・バスターのミーティアシーン。

同監督作のクロス・アンジュの最終回を経験していたので、まさか...とは思っていたが本当にやりやがった...やはり今作はクロス・アンジュだ。
個人的には「愛」は感じるもそうじゃないと思ってしまった派。
SEEDシリーズはこんなにも荒っぽくは無かった筈だし、この展開をギリギリまで抑え込んでいた筈だ。
ファンサービスなのはわかるし、実際アツい、愛を感じるのもわかる。しかし観たかったのは本当にこれか...?
僕には原作が原作を破壊してしまった様に思えてしまったが、もう2度と作るつもりはない、完結だというならばそんな行為もまた一興だと思う。
劇場版コナン・シティハンターみたいな作品だった、こんなにもネガティブな反応を脳は示しているのに何故かまた観たくなっている自分がいる、確かめてもっと言語化しなければ...なんだかんだで好きなのかもしれない。
そう考えると凄い魔力を持った作品だ。