通常の性癖を持つ作り手の人たちが、上から目線で、異常性癖の人たちを可哀想がってるような印象がして、なんか気味悪い映画やった。
え？特殊性癖の人たちって、ホンマにこんな悩み抱えてるの？だいぶ盛ってる気がする。
なんか話深刻にしすぎてへん？
水に欲情するなんて全然多様性の範疇やろ。発散の仕方さえ考えれば犯罪にもならないし、そこまで後ろ向きになることでもドラマチックに考えることでもない。
桐生も佐々木も大也も、同じような性癖を持つ人が自分以外にも存在するって分かってるんやからなおさら。2〜3人いるなら世界中にもきっと沢山いるって考えられるやろうし、SNSでコミュニティだって作れるし。それで何が孤独なんかね。
そんなん全然多様性の範疇やし、こんな大層なストーリーにして深刻に語る理由がない。
逆にこんな風にドラマチックに語ることこそ、製作陣（おそらくは）マジョリティの性癖を持つ「普通の」人たちが、こういう人たちを多様性の枠から外してる、という風に見えちゃう。
水フェチを“多様性の枠からすら零れ落ちた可哀想な人たち”みたいに扱ってる。だいぶ失礼ではないか。。。俺は全然そんな風には思わん。
水に欲情するから、という理由でその人を気味悪がって避けるか？いや避けないよ。そりゃ「普通」とは言い難いけども。。。
そもそも何に欲情するかなんて個人のプライベートの範疇やし。好きにせえと思う。気にしないよ。
稲垣吾郎の役は、あまりにも周囲への理解に乏し過ぎて、物語のためにわざと悪しざまに描かれてるような気がしたわ。
「主人公たちを理解しない世間」を描くためにストーリーが生み出した記号的存在。リアリティの薄い人物って感じだった。
映画自体もそんな印象。主人公たちが孤独になるように、可哀想になるように、わざと悪しざまに展開されていくような。
