「男と女と一台の車とカメラがあれば映画ができる」とゴダールを言わしめたというこちらの作品。
離婚危機にある夫婦の関係を、旅行の道中で変化していく様子が描かれている。
ヌーヴェルヴァーグの原石的作品だと言われているそうで、たしかにセットはほとんど使われていないし実在の町が舞台となっている。
わざわざ大掛かりなセットを用いずとも、ハリウッド映画に劣らずの雰囲気のある作品が作れるということを証明したのだろう。
タイトルの通り、旅行気分も味わえて楽しい。
気持ちがすれ違ってばかりの夫婦でお互いを思うがゆえにうまくいかないことも出てくる。
だけど長年連れ添った絆はやはりあるはずだ。
愛の芽生え、再生に理屈などなく急に湧き上がるものなのだろうと思わされる。
ドラマチックなラストシーンには胸を打たれた。