監督:山田洋次✕主演:吉永小百合の「母べえ」「おとうと」「母と暮せば」そして本作品と、右肩上がりのクオリティだと思います。
台詞や考え方が時代的にズレてる！
吉永小百合が役にしっくりこない！
あれこれご不満がおありでしょうか？
言葉づかいや考え方は千差万別、今回の吉永小百合のおばあちゃん役はかなりしっくりきていました。映画の感想で「ご都合主義」だの「あり得ない」だのおっしゃる方が多々おられますが、世の中「奇跡ってあるんだ！」「まるで映画みたいな展開だ！」「実年齢より一回りも二回りも若い！」なんていくらでもありますから、ましてや心のエッセンスたるフィクションに対して身も蓋もないことをおっしゃる方には「その感覚はもったいないですよ、完全なるドキュメンタリーを求めてますか？」と問いたくなります。突っ込みどころの無い映画なんてそれこそ有り得ませんしね。あ、失礼しましたお許し下さい。
最後の「母さんの出番だね」に子を持つ親の最高の幸せを見た気がします。
孫が聞き出す祖父母のなれそめ話にゾクゾクしましたし、息子のもとを去って行く嫁と姑との最後の時間にドキドキしました。こんな台詞が書ける監督や脚本家が、日本に永遠に居てくれないかなーっと。日本人の魂を受け継いでくれないかなーっと。
