パーキングエリアで寸借詐欺をしながら食い繋いでる一家と詐欺をきっかけに彼らと関わるようになる中年夫婦の話。ホームレスとはいってもテント持ってたりして、かつてはいくらか収入があったのだろうと思わせる。でも子供は学校に通った経験がなくて読み書きできない。父親もどうやら訳ありのもよう。彼らと関わる夫婦者も、どうやらかつて事故で息子を亡くしているもよう。旦那が飲み屋で補償金もらう事故遺族を中傷する連中に絡んだのはそういうことがあってのことだろう。彼らも絡まれたことがあったのかも。ホームレス一家は父親は大学出てるんだけど職を転々とするうちに大規模詐欺事件の片棒を担がされてしまってるみたいね。放浪するうちにちょっとおかしくなってる。仲のいい家族なんだけど、夫婦者の庇護を受け、安全を手に入れた妻子はもう彼の元には戻らない。ラストがオープンエンドってのは他の人のレビューで知ってたけど、こういうことか。これやっぱお母さんが生きてるほうが妄想なんだろうなあ。あの状態でその後元気に生きてるってことはまずないと思うので。そしてその幸せな妄想にすらお父さんはいないのだなあと。お父さんに会いたいけれど、会いたいと思ってるうちが幸せで、現実は醜悪なのをあの女の子はもう知っちゃってるんだよね。
