ひでやん

コヨーテ・アグリーのひでやんのレビュー・感想・評価

コヨーテ・アグリー(2000年製作の映画)
3.7
久しぶりに再鑑賞。

ソングライターを夢見てニューヨークにやって来たヴァイオレットの苦難と葛藤を描く。

自作のデモテープを手に、売り込みにまわるがうまくいかない。空き巣に入られ金もなくなる。

トントン拍子に進むサクセスストーリーではなく、舞台恐怖症という致命的な欠点を克服しようともがくヴァイオレット。

コヨーテアグリーという店にたどり着き、そこで働く事になるが、本来の目的からズレていき、もどかしくなる。

コヨーテアグリーは、女バーテンダーがバーカウンターの上で激しく腰をフリフリ踊り、片手でボトルをクルクル回して酒を注ぐ。店のオーナーも女性で、水割りを頼む客がいると、この店には水なんてねえ!とストレートの酒を飲ませる。音楽とダンスの騒がしいバーだ。

オーナーもバーテンダーも女性で、華やかでセクシーでそして強い。

懸命に生きる女性にスポットを当てて、その光を浴びて輝く女たち。
店の客やヴァイオレットの彼氏やパパなど男たちは、女を輝かせるための脇役である。

その中でもパパを演じたジョン・グッドマンが良かった。

娘がいないとカロリーを抑えた食事が摂れなくて、洗濯もままならないパパ。
娘がいないと寂しくて、心配で、娘の夢を応援して、そしてとても優しいパパだった。
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