不慮の事故で両親を失ったケイディは叔母であるジェマに引き取られる。トニースタークばりの凄腕エンジニアのジェマはケイディの喪失感を埋めるために人工知能搭載お人形さんミーガンを急ピッチで仕上げ、ケイディのお友達としつつビジネスチャンスもものにするけど、やっぱりオーバーサイエンスだった話！
うおおおお、こりゃオモシれかったあああ！期待以上！この監督ジェラルドジョストンさん、ハウスバウンドでかなりハードル上がってしまったが、自分と「映画に求めるもの」がピッタシ合う。初めてファン登録したぜ。いやぁ良かったなあ。ジェームズワン兄貴も製作だし、コマーシャルも気合い入ってるし、間違いないのはわかってたけどね。
久しぶりに怖いホラー映画を見た、ていう感覚。時代を席捲するAIを取り入れたこともあるし、何より幽霊も化け物も宇宙人もバイオハザードも一切関係ないのよ。そこにあるのは無尽蔵に進化するプログラムコードだけ。この忍び寄るリスクみたいな恐怖をデフォルメして一作品に仕上げるこの士気たるや。「彼女」はいつか現実のものとしてこの世界に生まれてしまうのではないかという恐怖ね。機械的な感じだけじゃなく、コンテンツに依存する現代人にも警鐘を鳴らしてる。ホラー映画の裾野が明らかに一歩進んだ音がしたよ。ターミネーターちゃターミネーターだけど、これをホラーとして魅せたのが本当に素晴らしい。ジェイソンもフレディもマイケルもチャッキーもアートザクラウンも、果たして「彼女」に勝てるのか、みたいな小学生じみた妄想がもう楽しくてね。残酷さも絶妙のバランスで、めちゃくちゃ見やすかったです。
この新しい恐怖のヒロインに、果たしてどう打ち勝つのかの最終局面、久しぶりに部屋で一人で絶叫してしまった。絶対に面白いもの作れる人だな、どんどん映画作ってくれぃ〜。２あんの？楽しみ過ぎる。人形ものはある程度の天井見えちゃうんだけど、これは完全にぶち抜いたね。お見事！太客並みのスパチャをジェラルドに送りてえわ。
本当は満点なんだけど、犬がね。
