山本Q

ゴジラ-1.0の山本Qのネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

せっかく巨大生物が街を破壊する映画なのでIMAX確定。無事鑑賞。
山崎貴監督作は「ALWAYS 三丁目の夕日」を見たくらい。特に好き嫌いは無い。
ゴジラもこだわりはなく日本のは見てない作品の方が多い。レジェンダリーのモナークシリーズは毎回見てる。


ハリウッドに見劣りもなく普通に面白かった
シンゴジがかなりよかったので、後の日本ゴジラをどうするのかちょっと楽しみだったのでその部分は注目。
特に自己主張することなくいい部分は取り込みつつ、エンタメフォーマット(というものがあるかないかはわからないけど)にのっとって、普通に誰が見ても楽しい作品になっててよかった。
コレジャナイ感もあまり無く余計なものは付け足さず展開もテキパキ。見やすくて楽しくて良かった。演出もちゃんとタメや引っ張りがあって、終始ドキドキしながら見れた。
ゴジラと戦後の映像はもうちゃんとし過ぎて作り込みが凄いというふうに思わなくなってるくらい凄かった。
良かったのはメインキャスト以外の華の無い昭和感な人々の顔と佇まいと軍艦のカッコよさ。

軍艦イイ
軍艦が出てくるシーンはどれもかっこよかったけど、最初のマレーシアから来た船とゴジラのシーンはあんまり見かけない絵面でかなり良かった。多分今作は軍艦とゴジラを戦わせるというのが、やりたかった事のメインじゃないかしら。銃とか車とか軍艦にあんまり興味がない自分にも格好良さが伝わるなんて、軍艦のシーンはきっとすごくよくできているに違いない。追いかけて来るGの感じも新鮮で良かった。
途中まで抑え目の音楽だったけど、いよいよになっての伊福部昭のテーマが鳴るとそれまで引っ張られていたからかテンションが急上昇。やはり盛り上がる。

醸し出される昭和な顔
後半撃退作戦が始まってから名前の無い登場人物がポロポロ出て来るけど、その人たちがいちいち昭和っぽくてよかった。そうそうこんな感じだった。という嬉しさ。有名な役者さんだけどそう見えないパターンだったのかな?冴えない見慣れない顔ばかりで嬉しくなる。
隣のおばちゃんの安藤サクラが分かっちゃいるけど嫌な人感が強くて実はいい人でした展開になっても初印象を振り払えず気詰まりに。
作戦の責任者をやってた元艦長が、見た目も声もそれっぽくて笑っちゃうほどよかった。あの人だけ本人を使ってるの?いつタイムトラベルが完成したの?

ゴジラはいい顔してたけど、全体のシルエットは下半身デブ感。シンゴジの流れかな?吼え方とかは、レジェンダリーぽかった。
ゴジラ自体は歴代の中では、しっかりと描写されてたんじゃ無いかと思う。つぶらな瞳とかお顔やら足元やらもよく写ってた。背中のトゲトゲのディティールは近作では見所の一つなのか意気込みを感じた。
冒頭シーンのジェラシックパークゴジラをいきなり出しちゃうのはいいアイデア。銀座までの引きにも、主人公の動機づけにもなってる。
今作はゴジラの出す破壊光線がとにかく凄い迫力で、そこの爆心地の被害が気になって銀座どころじゃなかった。
主人公の「俺は本当は死ぬべきだった」トラウマみたいのに説得力を感じなかったので、人物パートはあまり乗れなかった。見せ方もテレビドラマっぽかったし。
比べる必要はないけど双方の魅力を比べて見た。
(怪獣映画としては)見たことの無い表現でゴジラの怖さと日本人の頑張りを見せてくれたシン・ゴジラ、と、なんとなく見慣れた嬉しい場面をハイクオリティで見せてくれたゴジラマイナス1.0。
山本Q

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