山本Q

僕を育ててくれたテンダー・バーの山本Qのネタバレレビュー・内容・結末

2.5

このレビューはネタバレを含みます

 たまたまみることに。

 映画としては普通。全体的に優しい誰も傷つけないいい話としてまとまっている。
ベン・アフレックの素敵おじ様振りが素敵だったり、子役のダニエル・ラニエリさんの驚異的に印象に残る眼差しだったり、見れるだけで嬉しいクリストファー・ロイドが出てたり、女の子が美人だったり。お母さんもバーの人々も役者はみんな楽しそうにやっててよかった。映画全体としては、得に嫌なところやダメな部分もない代わりに、特別良いところもなかった印象。見て損というほどでも無いが、見てよかったとも思わない。という、ここまで普通という感想がピッタリはまる作品もなかなか無い。

 映画として表現作品として、チャレンジの無さ・新しいものを作ろう・見たことのない表現で驚かそうという意欲が無いとこうなるのかな?と思った。成功するか面白いかは時の運ということもあるけど、オリジナルに挑戦する精神が無いとこうなんな感じなのかな?
 企画的には腑に落ちるものではある。アマゾン・ネトフリ作品におけるネームバリュー発注の場合、受けた(ネームバリューを持ってる)側は、本勝負ネタではなく「やってみたいけどなかなかGOが出なそうな作品」を当ててくることが多いような。そこに趣味を出してくるか、実験を出してくるかは作家によってまちまち。サブスク製作は興行収益に対するプレッシャーがあんまりかかってないような印象。
 +監督が役者でもある作品には、「役者がこういう役をやりたい」像というのが反映される気がする。「ちょっと癖はあるけどいい奴」みたいのが役者は好き、誰かに嫌な役を押し付けることができなくて、結果として「満遍なくいい人ばかりが織りなす人間ドラマ」という状況が発生する気がする。悪口っぽいけど、ケネス・ブラナーやベン・スティラーの映画とかにもそういう要素を感じる。けど面白いので、自分がこの作品に感じる面白さに関してはチャレンジがあるか無いかの部分じゃないだろうか?
山本Q

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