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ゴジラ-1.0のtetsu3のレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)
4.0
戦争は嫌いだ。
人が殺し合いをすることに、なんの正義も大義もない。
人は、生きる権利をもっている。
それを、思想や、政治や、金や、権力や、宗教や、歴史なんかで、踏みにじることは決して許されない。

日本は戦争に負けた。
それまでの威をすべて棄てさせられた。
勝者の力によって踏みにじられた負け犬。
そんな負け犬が僕らの礎だ。

ゴジラ-1.0
戦後の焼け野原から復興した東京が舞台。
その復興が、無惨にも踏みにじられる。
その姿は、絶望。

でも、僕らにはみな平等に生きる権利が与えられている。
権利とかそういうことじゃなくて、生きていいんだ。生きろ!
ゴジラの存在とは。
僕らが、生きるために何をするか。
ゴジラという絶望に抗うために何ができるか。
どんなことでもやる。生きるために。
その姿は、希望。

絶望も希望もこの作品には込められていた。
ものすごく、日本的に。
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