tetsu3

哀れなるものたちのtetsu3のレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
なんか凄いもん観ちゃったな。
僕はこの作品を語る語彙力を持ち得ていない。

単語を知り、言葉を知り、世界を知り、生や死を知り、思考やそして、自分を知る大冒険。
ロンドン。リスボン。アレキサンドリア。パリ。
そして、ロンドン。

モラルというものはない。
常識もない。
固定観念もない。
見えたまま。触れたまま。聴こえたまま。
味わったまま。嗅いだまま。感じたまま。
そのままを全て受け容れ、吸収する。
全ては世界への探究心と幸せのため。
生き方、行動そのものが哲学。

そのアウトプットは自由。
人。本。現実。触れれば触れるほど、成長を始めた脳は活性化し、新たなアウトプットが生まれる。

その全てに飾りがない。
無垢で、素っ裸だ。

素っ裸のエマ・ストーン。
美しく、強烈だった。
世界と幸せの探究心により、急激な成長を遂げる姿を演じきる。
彼女に誉れを。そう思わざるを得ない。

妙に可愛い建物や建造物のデザイン。
独特なのに違和感のない衣装。
魚眼に除き穴にミニチュア風、破綻しているようで違和感のない心地良い映像。
不快と快感すれすれの音、音、音。
こんな静かに終わった映画は初めてだよ。
いい感じの悪趣味な造形を見ながらね。

なんか凄いもん観ちゃったな。
語彙力とかじゃなくて、感じたことを味わってみるよ。
不味かったら、そのときは吐き出せばいいさ。
tetsu3

tetsu3