TaKeiteaZy

ソフト/クワイエットのTaKeiteaZyのレビュー・感想・評価

ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)
3.9
幼稚園の美人教師エミリーは中々にエグい思想があったので、同じくエグめの思想のママ会を開催していたら、盛り上がり過ぎてどんどんシャレになんなくなったのを、気合いの入ったワンカットでお送りされるコワすぎ花子さん回みたいな話!

もうね。バッカじゃね〜〜〜〜〜〜の!てそれに尽きてしまいますな。思わず「なにがだよ」「なんでだよ」てツッコミながら見てましたわ。てめえら一人だったら一体何ができんだよ、と。緊迫感重視のワンカットの裏を考えながら、撮影陣の苦労も汲み取れるのだけど、それより先に愚かしさが勝つ。多分人ってどういう境遇であっても、この無理ゲーな人生の鬱憤を晴らす攻撃対象を常に欲しがってないかい?て思わされ、ホント呆れてましたがふと「俺もそうかもしれない...」て自分自身の一番嫌なところ見直しされる、本当に嫌な教本みたいなお話でした。これを見ながら食うカラムーチョも酒もおいしくなかったねえ。

どうあれ、アンタッチャブルなテーマをどうしても具現したかった監督のスピリッツには敬意を表したい。心に潜む闇に囚われてしまったその先には、決して安息なんて存在しないのよ。なんか心にへばりつく、良い意味で嫌悪感マックスの映画でしたね。いや、こっちもそれを期待して観たのだから、需要と供給はマッチした。これでいい。

犬、気づいてくれてありがとう。あんたの善行なんてそれくらいだな。
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