この映画を見終わったあとは映画を見慣れている人ほどついつい謎解き的な考察をしたくなってしまう。
もちろんそういう側面がある映画である事も間違えないのだけれど、単純などんでん返し的な映画とは全く意味が違うのだ。
何故かというとこの映画で明確に語られていない謎になっている部分のほとんどは人々の心の部分だと思うからだ。
「何故あの人はあんな行動をとったのか」「あの事件の犯人は誰なのか」を考えても客観的な描写だけでは答えに辿り着く事が出来ない。
そこに何か答えを出そうと思うとその人物がどういう人間なのかを考えなければいけない。
この映画で描かれている部分だけを取り出して「⚪︎⚪︎はこういう人物だから〜」と考察をする人がいる。
でもそれってこの映画の登場人物がやってる事と変わらないよね。
もちろんそれが楽しいのは凄く分かるんだけど、
きっとこの映画に必要なのは謎解きなんかではないと思う。
あの子供達について考える事も大事なのは分かる。
ただ、僕らみたいな大人が真に考えるべきはあの母親や先生や父親についてだと思うのです。
あの子供達がありのまま生きるために変わる事が必要なのは僕たちであり、大人であり、世界であるんだから。
