このレビューはネタバレを含みます
霧の中に入りこむハリネズミ(ロシア語でヨージックというらしい)と不思議な生き物たちのお話。
夕闇の中で、濃い霧の中で、夜の闇の中で、星明かり、霧の向こうのボンヤリした明かり、小さな炎の灯り、月明かり、ランプの灯りなど、いろんな明かりの表現が素晴らしい。ロシア人にとって暖かさの源になる明かりがいかに大切なものかがわかる気がした。
ヨージックがラッコになって川に浮かぶ場面は、水と光と闇が織りなすリアルな表現とアニメらしい絵とが組み合わさって、何か見たことのない世界になっている。
星の明かりが点った、発光しているような空の青が何とも言えず美しい。
言葉は少ないが、セリフや語りもまた詩的で美しかった。スパシーバ。