たりほssk

メイド・イン・USAのたりほsskのレビュー・感想・評価

メイド・イン・USA(1967年製作の映画)
3.8
よくわからなくて2回見て、よくわからないまま強烈に記憶に焼き付いた、という感じです。
事件記者のポーラが元恋人リシャールの死の真相を明らかにすべく、架空都市アトランティックシティに乗り込んでいくと、有象無象の殺し屋やスパイたちにまとわりつかれる。彼らと対決(?)しながらリシャールを殺した犯人を突き止めていく、と大まかに言えばそんな筋書き。
そこには政治思想が絡み、会話には引用が入り乱れ、話は飛躍し、即興劇みたいなのが入り、さらにポップな原色の映像が鮮やかに目に飛び込んで来て、リシャールの演説が流れつつ、彼の名前を言おうとすると飛行機の轟音なんかでかき消され、ベートーベンやシューベルトが流れ……ともうゴダールのセンスがコラージュのように散りばめられ、まさに詩的な政治的な探偵的映画で、それを受け止めようとするこちらの脳が決壊しました。
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