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屋根の上のバイオリン弾き物語のGattのレビュー・感想・評価

3.8
僕の生涯ベスト10に入る名作「屋根の上のバイオリン弾き」。
1971年の作品なのに、改めてメイキングドキュメンタリーが観られるのは、今年の1月に監督ノーマン・ジュイソンが亡くなったからなのでしょう。
「夜の大捜査線」「屋根の上のバイオリン弾き」「月の輝く夜に」「ザ・ハリケーン」数々の名作の監督です。

このメイキングを観ながら、何で僕が「屋根の上のバイオリン弾き」を好きなのか、自分なりにも整理できましたw。正直楽しいし、感動するんだけど、ウクライナ住みユダヤ人の話しなのですよ。それをベスト10と言い切ってしまっているのは、普遍的に理解できる家族の絆があるからです。
厳格なユダヤ家系の中でも、自由な選択をしていく娘たち。父として愛情を持って見つめてるんですよね。

また近々見返したくなりました。生涯ベスト10作品は毎年一度は観なきゃとは思いつつ、新作に押されてしまって時が流れるのです。好きな作品はより一層掘り下げたいのに!
当時は冷戦下で撮影でソ連邦には入れなく、ユーゴスラビアで撮ったらしい。どちらも国としてはなくなってしまいましたが、この映画の舞台は、今戦時下にあるウクライナ🇺🇦。感慨深い鑑賞になることは間違いありません。

バイオリンの演奏は20世紀最高のヴァイオリニストのひとり、アイザック・スターンの演奏だそう。彼もウクライナ出身のユダヤ人なんですって。

土色の景色を撮るために、ストッキングをカメラに被せて撮ったとか、面白いエピソードもたくさんでした。

しかし、やっぱりトポル兄さんの美声は堪らんわ!そういえば、昨年この人も逝去された。
娘役の方々がかなりご年配ですもんね。50年以上も前だもの。
音楽監督のジョン・ウィリアムズ翁は未だ健在か。まだまだ変わらず名曲を生み出してください。
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