Gatt

フォックスキャッチャーのGattのレビュー・感想・評価

フォックスキャッチャー(2014年製作の映画)
3.8
久々に再鑑賞しました。
この映画に関してはメイン3人(スティーブ・カレル、チャニング・テイタム、マーク・ラファロ)の役づくりがなかなか凄くて、それだけでかなりのインパクトある作品。
実際の殺人事件を描いているのだけど、統合失調症が絡んでくるので、精神的に押してくる重い雰囲気がある。人間関係もカラッとしてないんですw。

オリンピックの金メダリストでも、広いアメリカには沢山、意外と好きなスポーツじゃなければ、知りもしない選手なんて結構いるのかもしれない。偉大な兄の影に隠れがちだっマーク・シュルツを演じているのがチャン殿ことチャニング・テイタム。顎を出し、ちょっと朴訥とした雰囲気を出してる。イケ路線を捨てている数少ない演技でしょう。湿っぽいw。

兄デイヴ役のラファロは、頭薄くしてむさ苦しい雰囲気。実際の本人の画像を観ると毛深さだけでキャスティングされたんじゃないかという疑いさえ感じるがw、弟想いの温かい雰囲気が、良かったです。

まぁ、でもこの映画に関しては、ジョン・デュポンを演じたスティーブ・カレルの姿ほど強烈なのはありません。メイクで本人にそっくり、コメディアンさも殺した怪演!一瞬で見て精神を病んでいる雰囲気も伝わって来る。

あくまで病が殺人の動機であるので、事件は突然やって来る。
でも、嫉妬が前提にある感じが、この映画の重く湿った雰囲気を支配している。同性愛的な演出も、嫌みなくていい。
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