略して『青ブタ』シリーズ、思春期症候群-思春期の少年少女の特有の複雑な思考や感情によって引き起こされる超常現象をめぐるSFラブコメディの劇場版第２作。
TVシリーズでは、主人公・梓川咲太の妹・花楓は、いじめが原因で解離性障害（思春期症候群？）を発症し、ヲタク羨望のステレオタイプの妹人格「かえで」を作り出してしまうが、咲太、咲太の彼女麻衣や麻衣の妹・のどかの協力を得て、ひきこもりの生活から抜け出し、「花楓」の人格を取り戻す。本作はその続きで、花楓がさらなる社会復帰を目指して、高校受験をするお話。
TVシリーズのところでも指摘させていただいたが、花楓のエピソードは、ステレオタイプの妹キャラ人格ははともかく、超常現象ではまったくない。本作でも他の登場人物についても思春期症候群を発症することなく、不登校の女の子が高校受験をするといういたって普通のお話である。話としてもなんだかんだで前向きないい話に着地し、意外にも教育的な作品に仕上がっている。
青ブタシリーズから思春期症候群という超常現象を取ってしまうと、何か物足りない。ちょっとオタクが好みそうなウィットが利いたラブコメテイストは悪くないのだが。
余談だが、理央役は種﨑敦美さんだったが、アーニャと同じ声優だとは分からないが、フリーレンと同じ声優さんであることはよく分かる。
