はる

コカイン・ベアのはるのレビュー・感想・評価

コカイン・ベア(2023年製作の映画)
4.2
エリザベス・バンクスの新作が『コカイン・ベア』ということを知ったのは3月で、それを知らなかったらアカデミー賞授賞式での一幕も意味がわからなかっただろう。まあとにかくそれだけで観たいなと思っていたので、ロード&ミラーのことは鑑賞で知った。

今作は「真剣にふざけてる」のが楽しいし、“おバカ映画”として単純にノれないところに、むしろこの作品の面白さがあるなと思う。
わざわざこの人物配置にして、そして何が誰によってなされるのか、というようなことを考えつつ、そもそもの発端は、ということに至ると、語られるべき意味はあるのだと思うよりない。

もちろん笑えたし、至る所で「妙にニヤニヤ」させられる。
ツカミが良くて、あの運び屋が「なぜそうなったか」の想像も面白い。本当のことは誰にわからないので。
そして早くもゴア描写が出てきたので、ちょっとマズいなとなるのだけど、それもあの「ラスト」を用意していたからだと思うと、納得してしまう笑。
ちなみに「レイ・リオッタの遺作」は未公開のものがまだ控えているそうだ。「今度は腸か…」というヒドいギャグで終わりじゃなくてよかった。

あの終わり方も実際の事件のことを思えば、けっこう苦いなと思うし、子熊もいることで余計にそう感じる。

もっと触れたいところがあるが、そういう作品でもないなと思うので。
いや、面白かった。
はる

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