シネマスナイパーF

ゴジラxコング 新たなる帝国のシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

-
キャラ萌え映画!
確かに様々な一線を越え、常識を変えている
結構秀逸なキャッチコピー
個人的には、怪獣同士による文字通りの空中戦が新鮮で常識外れだった!!


ゴジラの扱いが悪く言えば雑だけど、良く言えば振り切ってきた
モンスターバースにおける彼は、地球の秩序を保つことを目的として生きているんだけども、今作で武力で秩序を保つ生粋の戦闘狂として扱わたことによって、レジェゴジの解像度が上がった
KOMでは他所者を地球代表の威厳を持って殲滅をした
vsコングではギドラという許されない相手の復活に怒りを燃やしていた
これらの根底にあるのは「オレが最強であることがすなわち地球上の秩序」という考えであり、まさに唯我独尊
当然、小さな人類の文明の賜物なんてどうでもいいから壊しまくるし、ちょうど良ければ世界遺産だろうと寝床にする
同じ怪獣が相手でも、自分が強くなるためであれば先制攻撃を仕掛けて力を奪う
ともすれば悪役にもなりかねない振る舞いだけど、彼は他ならぬ"怪獣"の代名詞たるお方である
服従や支配に興味はなく、勝ち負けや強さだけで決まる関係性で頂点に立つことのみを求めるその様は、彼自身が他ならぬ"怪獣"であることで寧ろ英雄的に見えてくる
要は、今回のゴジラはめちゃカッコいいということです

しかし英雄は一人じゃなかった
今作のコングは完全に主人公
怪獣本人がハッキリと主人公として扱われることはあまりないと思うので、常識を変えにきた点だな
実際彼が一番登場時間が長いのでは
虫歯を痛がったり子供に優しかったりと、中に人間が入っているとしか思えない
しかも人間と絡むシーンが少なく、彼のシーンのほとんどが地下世界なため巨大さを感じる機会が少ないため、自然と親近感が湧く
ゴジラとの邂逅シーンでは「ちょちょちょ待てよ」と台詞が聞こえてきそうなポーズを見せ、完全に観客と心を同じにした
ただ、たとえ自分が主役だろうと大先輩ゴジラと並走するときは自分が一歩下がっているその精神、実に奥ゆかしい
もはや勇者のような風格もあり、シーザーに続いて猿主人公の代表に名乗りを上げた


かつての脅威が再び現れるが、時を同じくして髑髏島出身の一人の少女が現れて怪獣の女王を召喚してゴジラを導いてくれるでしょう…という、その未来を実際に見たかのように超具体的な言い伝えがちょうど今起きるっていう超ご都合主義展開
そしてどこからともなく荘厳な雰囲気で女王が出てくるけど貴女はどこにいてどのようして今ここに現れたんですか…
彼女はゴジラとコングの間を超都合よく取り持つありがたい存在なんだけど、味方サイドの男性二人と女性一人+子供という構図、実は人間側も同じ
そして、事態をコントロールする人物や怪獣が女性なのも同じ
人間側の主人公は女性、コングと心を通わせるのは少女、ゴジラを手懐けるのは女王!実は高度にポリコレを混ぜ込んできてるのだ!多分!!
男性コンビがなんだかんだ良い仲になる感じも怪獣、人間に共通してる


カワイイ子にはノビノビさせろ、ってことを伝えたい映画なのではないでしょうか
ジアは地下の同胞と定期的に仲良くしてれば心の安定が保てそう
ゴジラは好きなところで寝たらいいんじゃないでしょうか
シーモもノビノビしてた方が幸せだったろうよ
しかしスカーキングは噛ませ犬かってぐらい弱かったな