シネマスナイパーF

聖闘士星矢 The BeginningのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

聖闘士星矢 The Beginning(2023年製作の映画)
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自分は漫画もアニメもノータッチの立場
多くのことがイマイチな映画ではあるんだけれども、嫌いにはなれない


イマイチだったところ

星矢の物語に絞ったんだろうけど残念ながら薄味で、何故天馬星座が星矢なのか、星矢とは何者なのかを真剣に描く気があまり無い
→4/30追記
星矢が自分が何者なのかを探す旅としては最低限描けてたかも
←追記終わり
回想や説明に頼りすぎ、にも関わらず残る印象は説明不足というあるあるに陥っている

登場人物達が型に嵌められた人物像通りの行動しかさせてもらえていないことが非常に多いが、そのくせ最終盤になってキャラがブレ出す敵役がいて話がボヤけちゃう
→4/30追記
最後、親子愛でハッピーエンド!的な空気出してやがるけど、多くの子供に非道を働いた罪は絶対に消えないし許されないからな
←追記終わり
あとシエナが星矢を連れ出し屋敷から出ていくシーンは何考えてんのか本気でわからん

メカメカしいビジュアルが登場しすぎてギリシャ神話感が薄い
これも説明ばかりでフワッと雰囲気出そうとしてるけど薄味になっていて残念

総じてフワッとしてて薄い


好きなところ

一昔前の映画の主人公みたいな星矢のテンションは正直好き
最早記号化されてると言っていいようなカテゴリーのキャラしてんだけど、この星矢自身がB級感を作り出しているような気がして良い

アクションに関してはかなり楽しませてくれた
カメラの動きが煩くないし、とても見やすくて良いと思います
やっぱりマーク・ダカスコスが強い
ローグ・ワンのドニー・イェンがジェダイより強そうってのと同じで、それなりに強い聖闘士とも戦えそう
個人的にマリンさんが今作で一番輝いていた
パッと見の体つきからして只者じゃなかったし動きも素晴らしかった

聖衣、自分はとても好きなデザイン
青銅聖闘士なんでしょ?そしたらそりゃこの色合い、質感になって当然かな
自分は元に馴染みがない分、今作のものは素直にカッコいいと思えた
漫画的なキメ画が多いのも非常に好き

何よりも…
抱きしめた心の小宇宙を熱く燃やすシーンがアツい
名曲は色褪せない


この後からが本番なんだろうけど、ぶっちゃけ誰向けの映画なのかがわからないし何故今なのかも定かじゃないし、続編が作られるのかは不安で心配
でも出してくれたら観ますし、もしこれで終わってしまってもこれはこれで楽しい一品だったと思えるぐらいには好き
真剣佑はブラボーでした!!