伊達巻

インサイドの伊達巻のレビュー・感想・評価

インサイド(2023年製作の映画)
4.1
期待通りの面白さ。急にバカでかい家に閉じ込められたデフォーが右に行ったり左に行ったりするのを観察する105分。当たり前に面白い。ごくシンプルな話だが、デフォーの妙も相まって重厚な味わい。閉じ込められちやう話なんだが物理的な閉塞感はそんなになく、ただただ部屋としては広いが世界としては狭すぎる舞台の無機質さが際立つ。ラストに至っては特に何も思うことがない。言う通り、芸術とか魂とかの話なのだろうが、深いことは考えず、感性に委ねて観てるだけで面白い。わざわざそんなに言葉にしなくてもと思ったが、最悪の日々を過ごしたデフォーの孤独な日記であると思うと少し感慨深いかもしれないと思い直す。序盤のまだなんとかなると思ってそうな時間の悲しさと愉快さよ。致し方なかったとはいえ2回に分けて観ちゃったのはかなり失態。
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