Takumi

沈黙の艦隊のTakumiのレビュー・感想・評価

沈黙の艦隊(2023年製作の映画)
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ガチの潜水艦内で撮影したという美術セットはさすがカッコいい。海自が全面協力ということもあり、強く惹かれて鑑賞。

アメリカの原子力潜水艦を盗むという内容は、原作発表当時も現在も、色々な意味で僕らをピリッとさせる。一方で、アメリカと隣同士の「戦後」と、原子力と隣同士の「現代」を同時に生きる僕らにとって、この物語はどこか普遍的にも思える。
 
突飛で緊張感が漂いながらも、すっと物語に入ることはできた。謎めいた不動の潜水艦艦長・海江田と、それを追う元部下・深町の因縁もアクセントとなり、さらに緊張が漂う。

しかしふと思ったのは「長い原作をどうやって2時間の映画に収めるか」問題。

原作に詳しくないため、この映画が原作のどこまでの部分を描いているかとか、原作とどう違うかは置いたとしても、中途半端感は否めない。ラストも強引に終わらせた感が強く、そこが少し物足りなく感じた。
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