Takumi

サマーウォーズのTakumiのレビュー・感想・評価

サマーウォーズ(2009年製作の映画)
-
春夏秋冬いつ見ても「夏、始まってるぜ!」を感じられる名作。リバイバル上映を鑑賞。

好きなのは、侘助と栄おばあちゃんの回想シーン。初めて侘助に出会った時の心情が、栄おばあちゃんの遺書によって描かれるこの場面は、恐らくこの物語で最も「理解できないシーン」ではないだろうか。

栄おばあちゃんにとって侘助は、夫の愛人の子。栄おばあちゃんはそんな侘助を引き取り、家族に招き入れる。
これが昼ドラならば、かなりドロドロした設定だが、栄おばあちゃんは「耳が爺ちゃんそっくりで驚いた」の一言のみ。栄おばあちゃんの器の大きさに驚く。

家族とは何かと考えさせられる。血が繋がっている者が家族なのか?心を許せる者の集まりが家族なのか?栄おばあちゃんからしたら、「お腹を空かせて独りぼっちでいるような子は、みんな家族」なのだろう。
赤の他人であっても、困っていれば助け、家族のように接してあげれば、その人はすでに家族の一員なのだ。そしてその愛は、決して消えることはない。

オンラインでしか人と繋がらないような時代だからこそ、お腹を空かせた人にはご飯を与え、誰かに優しくすることが必要なのだと思った。
Takumi

Takumi