Takumi

インディ・ジョーンズと運命のダイヤルのTakumiのレビュー・感想・評価

-
前作を映画館で見逃してから15年。最初で最後のインディを映画館で鑑賞。

驚いたのは、物語の展開とアクションシーンの速さ。アクションシーンについては、確実に過去一番のスリルさと言える気がする。

前作『クリスタルスカルの王国』を見た時のこと。当時65歳のハリソン・フォードのアクションはさておき、物語の流れにおいても「ゆっくり」だった。監督のスピルバーグも同時61歳。仕方ないとはいえども、冒険活劇であるインディ・ジョーンズにおいて、映画そのもののスピードが失われつつあるのは致命的なのではと感じた。

スピルバーグが最終作の監督を降板したニュースを聞いた時は悲しかったが、ジェームズ・マンゴールドへの交代は、結果的に大成功だったのではと思う。アクション満載かつ、スリルさは過去最高のインディ・ジョーンズとなった。

さらに、今作では「インディの老い」が大きなテーマとなっている。心も身体も老いてしまったインディが、冒険の末に何を見つけるかが描かれ、今までのシリーズとは雰囲気も全然違う。「身体は老いても、心までは老いてはいけない」。誰もに当てはまる普遍的なメッセージが今作にはある。

「どう終わるか」ではなく、「どう続いていくか」を提示し、インディ・ジョーンズに相応しいラストとなったのではないか。
Takumi

Takumi